NORD DRIVESYSTEMS は、世界中のお客様との共同作業を通じて、それぞれのタスクに対する適切なソリューションを見つけ出します。このことは、例えばドライアイス洗浄/製造用機械を生産しているデンマークの企業にも当てはまります。Cold Jet 社は、特殊な要件にも柔軟に適合できる駆動ソリューション、ならびに現場でのコンサルティングやサポートを含む包括的な顧客サービスを希望していました。グローバルに展開するこの企業にとって、NORD は最適なパートナーです。
ドライアイスブラストは、ドライアイスの特殊な特性を表面処理に利用する革新的な産業用洗浄プロセスであり、例えば、複合ツールや金型の洗浄、あるいは車両の修復や建物改修の際に用いられ、接着剤やコーティング、あるいは腐食を除去します。ドライアイスブラストは、多くの業界で利用される持続可能な技術です。ここでは、ドライアイスペレットまたは微粒子を超音速で噴射することで、基材表面から汚れや汚染物質を剥離します。洗浄したい表面にドライアイスが接触すると、ドライアイスは固体 CO2 から気体の状態に昇華します。ドライアイスブラストは、危険な二次廃棄物を発生させないため、特に環境に優しい技術です。従って、製造プロセスがよりクリーンになり、効率が向上します。
Cold Jet 社は、1988 年にオハイオ州（米国）で設立されました。今日、この企業は、デンマークを含め世界 13 カ国に子会社を有しています。このメーカーは、創業当時から環境に優しいソリューションの開発に重点を置いていました。まず、Cold Jet 社は、航空機塗装の除去において化学洗浄剤を使用しないという課題に取り組みました。「ドライアイスの使用により、Cold Jet 社は、現代の洗浄技術の先駆けとなり、それ以来、ドライアイス製造から応用まで、先進的なドライアイスソリューションの開発に専念してきました」と Cold Jet 社の Andreas Laursen は話します。「現在では、当社のドライアイスソリューションの機能に対して、お客様から高い信頼を得ることができる装置を生産しています。この点で、NORD は重要なサプライヤーです」とのこと。ドライアイスブラストは、航空宇宙産業、自動車産業、食品飲料産業、包装産業など、多くのさまざまな産業で採用されています。
Cold Jet 社は、全世界の商業/産業分野の顧客に対し、再生二酸化炭素を使用可能にする取り組みを進めています。この会社は、ドライアイスブラスト装置およびドライアイス製造機の他に、CO2 回収システムも提供しており、これによって、ドライアイスの製造過程で発生する余剰ガスを回収し、さらなるドライアイスペレットの生産に利用することができます。新機種および新システムの開発・製造において、この機械メーカーでは、サプライヤーおよびパートナーの品質、信頼性、柔軟性を特に重視しています。そのことから、このデンマークの機械メーカーは、2021 年に駆動装置のサプライヤーを NORD に変更しました。NORD は、100 種類を超える業界でソリューションの専門知識を持つ世界的なシステムサプライヤーであり、とりわけ豊富な経験と知識を有していることが評価されました。「NORD の装置は、当社のニーズに最適です」と Cold Jet 社の CO2 開発エンジニアである Leif は話します。
現在、Cold Jet 社では、油圧ポンプにNORD 非同期モータ（駆動エレクトロニクス装備/非装備）を使用しています。さらに冷却コンプレッサーには、分散型周波数インバータ NORDAC FLEX（最大 22 kW）を採用しています。 この 周波数インバータ NORDAC <i>FLEX</i> SK 200E は、特に優れた柔軟性が特徴です。機能の拡張が可能なことにより、個別の仕様にも最適に適合することができます。豊富なデジタル/アナログ入出力、ならびにイーサネットモジュールにより、一般的なすべての PLC との互換性が提供されます。
また、Cold Jet 社は、周波数インバータ NORDAC ON をコンベヤ技術に採用しています。 分散型 周波数インバータ <i>ON/ON+</i> の特徴は、コンパクト構造、完全なプラグイン機能、そして高い信頼性です。NORDAC ONは、非同期モーター用に開発され、NORDAC ON+はは IE5+ 同期モーターとの組み合わせ用に開発されました。このインバータは、0.37 kW～3.7 kWの出力範囲用に設計されています。プラグアンドプレイ機能により、配線作業が大幅に削減され、メンテナンス作業が容易で経済的なソリューションを提供し、現代の生産環境に対応しています。その他の特徴として、PLC 機能および駆動関連機能のためのオンボード PLC ならびに統合イーサネットインターフェースがあります。PROFINET、EtherNet/IP、EtherCAT は、パラメータによって設定可能です。
「分散型駆動技術は、駆動エレクトロニクスをモータの近くに配置することで、制御盤からの不要な騒音を排除します」と Cold Jet 社の製品開発エンジニアである Nicolai は話します。周波数インバータとモータ間の距離が狭いことにより、電磁干渉が最小化されます。さらに、シールドケーブルが不要になることで、システムのコストもさらに下がります。この分散型構造により、制御盤をさらに小型化することができ、追加の冷却も必要なくなりました。
「NORD の分散型駆動技術を採用したもう 1 つの理由は、当社のすべての機械がモジュラー式で作られていることです。コンポーネントは中央で保管されており、大型のシステムまたは機械として組み立てられます」と Nicolai は続けます。さらに、Cold Jet 社の取付け技術者は、分散型駆動システムの便利なプラグアンドプレイ技術と、それによって生じる短い設置時間からも恩恵を受けています。また、事前設定された駆動ソリューションの使用は、ユーザーの総所有コストにも有利な影響を及ぼします。「分散型駆動ユニットの使用により、スペースとコストが節約されるだけでなく、将来に対する高い計画実現性も提供されます。というのもお客様は、大幅な改造をする必要なしに、システムをいつでも拡張できるからです」とのこと。
Cold Jet 社は、通信プロトコルとして EtherCAT を使用しています。従って、この機械メーカーにとって、適切な駆動ソリューションと PLC 統合を提供できるパートナーを見つけることが重要でした。このことは、このメーカーが NORD を採用したもう 1 つの要因です。これに加え、NORD は、駆動システムを顧客のニーズに合わせることができます。顧客固有のプラグソリューションの多くは、Cold Jet 社の PLC システムの要件に基づいています。「当社は、NORD の優れた柔軟性を高く評価しています」と Nicolai は言います。続けて、「さらに、NORD は現地でのサポートも提供し、当社の課題解決を支援してくれるので、NORD は当社にとって重要なパートナーです」と話しました。
