DHL

お客様の概況

2019年8月1日から、ケルン/ボン空港で航空貨物を取り扱う新しいハブがDHLネットワークの一部に組み込まれました。DHL Airways GmbHのMHSテクニカルシニアマネージャーJörg Balmesは、「ケルン/ボン空港の航空貨物ロジスティックセンターによって効率と仕分け能力がさらに向上するため、当社のネットワークおよびお客様により良いサービスを提供できるのです」と新しいハブ建設の理由を説明します。

ケルン/ボン空港に建設されたDHLのハブは、12,000 m2の面積を有し、1時間に10,000件の発送物を仕分けできる能力を備えています。長さ400 mのメインソーターと長さ200 mのフライヤーソーターにより、週6日、24時間体制でさまざまなサイズの小荷物および発送物の仕分けを行います。さらに総延長2.5 kmのコンベヤが加わり、これは、NORD駆動システムによって最大2 m/sベルト速度、最大5 m/s²の加速度で駆動されます。

プロジェクトの要件

DHLの目標: 2050年までに排出量ゼロに

DHLは、ロジスティック業界のグローバルリーダーとして、サスティナビリティという面でいち早く模範例を示し、環境に優しいロジスティックソリューションに対し多額の投資を行っています。「DHLは2050年までに排出量ゼロを目指しています。これにより、エネルギー効率の問題が当社の最重要課題になりました。ケルン/ボンの建物はCO₂ニュートラルであり、冷暖房に氷蓄熱システムを採用するなど、最新技術が装備されています。ベルトコンベア用モータについても、少ないメンテナンス間隔と同様に、エネルギー効率が中心的要件になっていました。NORDはこれらの点に解決策を提供してくれたので、NORDモータには非常に満足しています」とJörg Balmesは強調しています。

完全な駆動システムをワンソースから

LogiDriveシステムは、プラグアンドプレイ技術により、サービス作業と設置作業が非常に簡単です。システム全体がモジュラー式で構成され、駆動技術のすべてのコンポーネントを個別にメンテナンスすることができます。これにより、保守修理費用を最小化しています。NORDAC LINK周波数インバータのすべての接続は、簡単なプラグイン接続で行われ、DHL用に個別に設定されたものです。全体としては12個のコネクタがあり、特にエンコーダフィードバックおよび確実な固定に使用されています。さらに、この周波数インバータには、メンテナンススイッチおよびセットアップモード用のキースイッチが装備されています。また、イーサネットベースの統合バスシステムも実現されました。統合PROFINETインターフェースとその他の前述したコンポーネントを組み合わせたコンパクトなソリューションは、2019年の市場ではまだ目新しく、当時のNORDにとって独自の絶対的なセールスポイントとなっていました。

駆動ソリューションを完成させるため、ケーブルも同様にNORDから納入されました。このようにして、起こりやすいエラー原因を排除することで、運転開始がスムーズになるのです。また、LogiDrive駆動システムのコンパクト設計によりスペースを節約し、アルミニウムハウジングの採用で重量も軽減されます。モータシャフトのベアリング部分を個別に最適化することで騒音を押さえることができ、ケルン/ボンでは可能な限り騒音の少ない運転を実現しています。使用モータの構造ならびに周波数インバータでの稼動により、同一のモータバリエーションを世界中で使用することが可能です。

NORDドライブは、DHLの環境に優しいロジスティックをサポートしています

小荷物配送センターの運用はエネルギーを大量に消費します。NORD LogiDrive駆動システムのような高効率駆動システムは、エネルギー消費を低減するため、CO₂排出量を大幅に削減し、物流におけるサスティナビリティと環境保護にさらに大きな貢献を果たします。また、高い効率により、取得原価を短期間で償却（投資対効果）します。2019年夏、ケルン/ボン空港のDHLハブが稼動を開始しました。それ以来、NORDドライブは順調に作動を続けており、すべての関係者から高い評価を受けています。「当社は3年前からNORDドライブを使ってこのハブを連続稼働させていますが、故障率は本当に極めて僅かしかありません。アドバイスやサービスについても申し分ありません。困難な問題が発生しても、NORDは常に迅速なサポートを提供してくれました」とJörg Balmesは話しています。NORDは、最初の問い合わせから運転開始まで、このプロジェクトに参加しました。